本場と本物

本場と本物

日本の文化は明治維新以後、西洋文化のあらゆるものを模倣してきました。
服装や髪型から始まり、あらゆる産業に渉った徹底した舶来主義が近代日本の
基礎を創り上げました。
しかし、メリットを享受した反面、失われた古来の伝統は計り知れません。
固有の民族的誇りは圧倒的な西洋文化を見てしまった日本の指導者達の頭から
一斉に消え失せてしまったのは仕方が無いところですが・・・。
まるで、アマゾン奥地の未開のインディオ達が文明と接した途端に、一気に
文化的生活に傾れ込んでしまうように、それと似たような態を成しているように
思います。
髷を切り、着物を捨て洋服へ!こんなに劇的に文化そのものが変化した国はそうそう
あるものではありません。
また、現人神(あらひとがみ)である天皇自ら、軍服を着て髪を切った事が
なによりの民衆へのお手本となった事が大きかったのだと思います。

053.jpg
http://www.library.metro.tokyo.jp/portals/0/edo/tokyo_library/bunmeikaika/page3-1.htmよりl







さて、今回のテーマですが、

本場と本物ってナンジャラホイ?と言うお話・・・。

最近ブロ友さんのヨーロッパ旅行日記を読んでいると、(こちら
パリのある教会でのコンサートの紹介記事の中で、
「やっぱり本場の音は違うわ~」とか「そこで生まれ育った楽器だから・・・」
と言うような印象を書かれておりました。
フムフム、そうだよなぁ、確かに真似の出来ない歴然とした違いが存在するよなぁ・・・。




たとえば、日本のお家芸「歌舞伎」を例に取って見ましょう。
unesco_3_200512_2.jpg
http://www.bunka.go.jp/1osirase/unesco_3_200512.htmlより

仮に役者もお囃子も黒子も裏方も全て外人さんが演じたとしたら、
鑑賞する側にはどのように映るでしょうか?
勿論、完璧な日本語を話す人達で構成することとします。
如何でしょ?なんか想像できちゃいますよね。がんばって内容的には忠実に
再現は出来ますが、目には歴然とした別物が映ってしまうような気がします。
ではもう一例、逆に日本人が頭にターバンを巻いてインド楽器のシタールを抱えて
演奏したとしましょう。果たして観客にインドの暑い風が伝わって来るのでしょうか。
やはり何か微妙な違和感が伝わってくるような気がします。






10数年前、札幌でUSAIR-FORCEバンド(アメリカ空軍音楽隊)の演奏を聴く機会が
ありました。そもそもマーチオタクのうみねこですので、それまでに国内の各自衛隊や
警察の音楽隊をはじめ、学生のブラスバンドの音を、子供の頃からずっと聴いてきた
訳ですが、このバンドの音を聴いた途端、耳からウロコの塊がドッサリと落ちました。こんなに違う
ものなのか?と正直思いましたよ。吹奏楽器以前のドラムの一音から歴然と違いました・・・。

121210-F-MP475-001.jpg
http://www.usafband.af.mil/mediakit/concertband/より

何よりも違うのはトータルな音圧でしょうか。
テクニック的には日本の音楽隊もまったく引けを取らないのですが、日本の音楽隊の
フォルテが彼等のメゾフォルテ・・・。同じように日本のフォルテッシモが彼等のフォルテ
・・・。つまりマックスが高い分、表現力の差が圧倒的に違うのです。単純に体格の違い
による肺活量の問題だけではない何か・・・が、確実に存在しているようです。
「歴史に裏打ちされた音」とか、おかしな表現ですが「血筋の音」?と言えるような気がします。



メディアの発達で、圧倒的な量の本物を写した画像や動画を観る事はできますが、
それをもってして、私たちは本物を観たような気になっているところがあるように思います。
別にそこまで行って観なくてもいいや・・・なんて思いがちですが、実際に目の当りにした
本物は間違いなく、それぞれに素晴らしい感動を与えてくれるものです。
それは見た瞬間、聴いた瞬間に、正しく真贋を迷うことなくストレートに訴えてきます。

人が感動して「鳥肌」を立てる事を研究した人が居て(日本人です。)それによると聴覚、視覚
共にある一定の条件を満たしたときに「ゾクゾク」「ザワザワ」と鳥肌が立つそうです。
そういう事であれば、我々は生まれながらにして、平凡と非凡なるモノの判断装置を備えている
訳ですね。
素晴らしい!



あぁ、本物を観たい、聴きたい、触りたい!生きている内にもっともっと本場に出向いて、本物を観なければ・・・。
仁和寺にある法師になってしまう・・・。(笑)





USエアフォースバンド・・・本格ロックバンドもございますよ!

こちら

これも
カッコエエ!
Guide
  •  …この記事と同じカテゴリの前後記事へのページナビ
  •  …この記事の前後に投稿された記事へのページナビ
         
ホルスタイン考  ←ホルスタイン考 【2013年09月】の更新記事一覧 →チビスケ  チビスケ
 

~ Comment ~

トータルの音圧!
何だかわかるような気がします。
やはり、本場のものは何か根本的なものが違う気がしますよね。

全てが海外のものが最高だというわけではなくて、
日本古来のものはやはり日本の土地で育ってきた風土なりが染み付いていて
それがあってこその歌舞伎だったり、文楽だったり、能だったりと、
真似されてもココは足が短くてでっぷりしていないと雰囲気でないから!!
ってなると思いますしね。

クラシックも日本人で活躍されている方も大勢いるし、
テクニックでいったら日本人の方が上だと感じてもやはり、
奥行きが違う そんな感じがしました。
海外に行くことで、さすがヨーロッパって思うこともあれば、
日本最高!!って思うこともいっぱりあります。
うみねこさんの記事を見ていたら、
またどこかへ出かけたくなってしまいました~。

ホンマもん

直に見たいですなぁ。
いろんなホンマもん。
見る事によって自分の中で
比較できますしね。
自分の懐も深くなりますわね。

そうやなぁ・・・・
って思いました。
  • #704 マルボーズ隊員(タカダカズヤ) 
  • URL 
  • 2013.09/30 01:41 
  • このコメントを編集する  ▲EntryTop 

ろぼたんへ

本物が放つオーラ・・・ですよね。
無条件で感動します。

国宝の運慶像など見ているとゾッとするほどの
何かを感じます。

芸術=文化の結晶

歌や音楽を含め、その地で長い時間を掛けて
築き上げられた壮大な文化のジグソーパズル・・・。
そうそう真似のできるものではありませんよね。

マルさんへ

そうですよね。
教科書で見た絵や美術品が、なぜ国宝なのか?
印刷物からは伝わらない何か・・・・。
現場で本物を観ると一瞬で納得しますよね。

珊瑚礁の海の中もしかりで、写真や映像では感じることの
出来ない本物のオーラは素晴らしいものがあります。

  ※コメントの編集用
  シークレットコメントにする (管理者のみ表示)

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

MENU anime_down3.gif

同じカテゴリの記事が一覧表示されます
同じタグの記事が一覧表示されます
更新月別の記事が一覧表示されます
キーワードで記事を検索